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Feb
20th
Fri
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「これがほしいんだよ」ということを、
 ユーザーの側も、言えないでいるのが、
 底深い問題だと思うんですよね。

 いや、たとえば自動車のことです。
 「もっと速いクルマがほしんだよ」だとか、
 「部屋として豪華な感じがほしいんだ」とか、
 「大きくて、立派に見えるのがほしい」とか、
 「新しいデザインのがほしいよ」とか、
 なんかしら、言えた時代が続いていたわけです。

 「メーカーはわかっちゃいないなぁ」なんてね、
 <じぶんの欲望に輪郭があった>というか、
 じぶんでなくても、じぶんの好きな人の
 <欲望に輪郭があった>と思うんですよ。
 だから、その欲望を調査したり、
 マーケティングすることができたんでしょうね。
 
 でも、わかりゃしないんです、
 いま自動車を買う可能性のある人たちが、
 クルマについて、どういう欲望を持っているのか。
 絶対的な欲望がないわけじゃない、
 輪郭がなくなっちゃったんです、おそらく。

 じぶんの胸に手を当てて考えてみたら、
 そういう結論になると思うんです。
 自動車の例ばかりじゃない。
 音楽にしても、家具にしても、本やおもちゃにしても、
 家や土地、株つまり会社にしても、
 「こういうものがほしんだよ」ということが、
 使う側、買う側自身が、言えないんですよね。
 つくる側が「こういうものでしょう?」と
 提案することも、まったくできていないです。
 
 この底深い問題を考えるヒントは、
 おそらく「どこから、そうなったか?」の、
 その地点を見つけ出して、それを観察すること。
 これしかないと思っています。
 ま、ぼくはそうしている、という
 個人的な考えだけなんですけどね。